【シングル】コロンビア・アグア・リンダ 中煎り
【コロンビア・アグア・リンダ】
グレープやプルーンを思わせる風味、冷めるにしたがいミルクチョコのような風味も。
口の中に広がる甘さの余韻。
SamtaBarbara Estates は 、 3 つの 隣接する地域( SantaBarbara, Fredonia, Amaga に位置する、 5 つの 農園から成るグループです。
創業者の Pedro Echavarria 氏は、この地域が素晴らしいマイクロクライメイトや豊かな火山性土壌、コーヒー生産に完璧な標高やコーヒー生産の伝統があ
ることに気づき、 1980 年代、アンティオキア県のアンデス山脈の麓に、Finca San Pascual を設立しました。
彼の努力と、コーヒーがアンティオキア県の自然環境と調和することで、生産量は急速に拡大 し 、幅広く知られるようになりました。
ここ5 年間においては、 Pedro 氏の息子(同じく Pedro )は、Santa Barbara Estetes により深く入り込み、プロセスの実験や生産工程の各工程での管理を
より細分化することで 、既に品質の良かったコーヒー を、更に向上することを目指して取り組んでいます。
Pedro Jr と、 Santa Barbara Estates のコーヒーディレクタ ーで ある Leonardo Henao Triana 氏は、協力して、科学的な好奇心だけでなく、産業的な大き
な視点や、芸術的な視点など、様々な観点からアプローチをしています。
Echavaria一家が 5 つの 農園の内、一番高い場所に位置する本農園を Agualinda と 名付けたのは、水源がとても豊富にあり 、小川 がたくさん流れている土
地であったためです 。
その 標高の高さから素晴らしい眺めを持ち、農園からはSabaletas 渓谷を臨むことが出来ます。
そのため、ビジネスの打ち合わせが行われるのは決まって Agualinda と なっています 。
また、 Agualinda には ピッカー のための宿舎や、築年数150 年にもなる、改修されたメインの家があります 。
新しい品種( Castillo, Colombia, Bourbon, Typica , Tabi の実験を行う場としてだけでなく、新しいプロセスの試験を行う場としても機能しています。
Santa Barbara Estatesは、年間を通して 60 人の従業員を雇っており、最低賃金よりも 30% 高い賃金が支払われています。
そのうち半数は、農園内の宿舎に家族と一緒に無料で住むことが出来ています。
収穫期には追加で 1,200 人のピッカーを雇っており、そのうちのほとんどは周辺の農園からやってきたコーヒー生産者です。
従業員は長期雇用者が多く10 年以上勤続している方が一般的です。
SnataBarbara は長期間勤めていた従業員が退職する際に土地の一部を与えるだけでなく、従業員の子供に対して、奨学金や財政支援を行っています 。
<Processing
①最適な 熟度のチェリーのみを 収穫 します。
収穫 されたチェリーは ケーブルカー を 使って 、 Santa Barbara Estate 所有の La Joyer í a Wet Mill” まで 運ばれます 。
②水を用いた比重選別で、水に浮く比重の軽いチェリーを除去し、チェリーの品質を均一にします。
③ Agualinda では計 3 日 月・水・金曜日 で収穫 したチェリーを1 ロットとして処理しています 。
まず月曜日に 収穫された チェリーを発酵槽に入れ、 1 日かけて醗酵させます。
④火曜日、醗酵させたチェリーをパルピングし、醗酵槽にチェリーが浸るくらいの水を入れて醗酵処理に入ります。
⑤水曜日にも収穫を行い、②③と同様の工程をとります。
⑥木曜日、醗酵処理したチェリーをパルピングし、④で醗酵処理中の発酵槽に継ぎ足し、また水も加えてかき混ぜます。
⑦金曜日に再度収穫チェリー醗酵させ、土曜日にパルピングします。そしてさらに発酵槽へ水と一緒にパーチメントを継ぎ足し、かき混ぜます。
⑧月曜日にパーチメントを綺麗に洗い、アフリカンベッドに並べて 10 15 日間、適切な水分値になるまで乾燥させます。
⑨ドライパーチメントを袋詰めし、メデジンにあるPergamino 社のドライミルまで輸送します。
この醗酵プロセスでは、 2 回目以降に 注ぎ足されるパーチメントが醗酵槽の pH レベルを上げてアルカリ性に近づけ、強度の酸性で好ましくない酢酸が生
成されるのを防いだり、良くないバクテリアの活動を抑制しつつ、より長い時間醗酵工程をとることができています 。
この エリアは気温が低く、通常の Fullywashed の場合ミューシレージを分解させるために、より長い醗酵時間が必要となります。
その分 pH 値や温度 など の変動要素をより 注意深く管理しなければ、 品質へ の大きなリスク をもたらす可能性が あるため、この醗酵工程をとっていま
す。
このプロセスに対する 彼ら のインスピレーションの 源は、Antioquia と Huila の小規模生産者から 得ています。
彼らは一日の収穫量が少ないため、 2 、 3 日間で 収穫されたチェリーを注ぎ足し、醗酵工程をとるという プロセス を行って います。
Pergamino 社はそういった地域での知識や経験、また様々な試験結果からプロセスの改良を続け、 Agualinda 農園でもこの方法を導入しています。
<Pergamino
Pergamino社は 、 Mercanta と親交の深い Exporter です 。
Pergamino は長年の間激しく変動するコーヒー価格の影響を受けて来ました 。
将来いくらで売れるかの保障もない中 、 農園に投資し続けなければなりませんでした 。
コロンビアのことわざで「 Tiempo de las vacas gordas y las vacas flacas 直訳:牛は太った時期とやせた時期がある 」 というように 、 物事には良い
時と悪い時が必然的にありますが 、 総じて悪いことの方がよく起きるもので 、 Pergamino は度々 、 コーヒーの持つ素晴らしい風味を理解もしない大きな
輸出業者にコーヒー売らざるを得ず 、最終的に輸出業者がいくらでコーヒーを売っているのかも知ることができませんでした 。
しかし 、 海外の輸入業者やロースターへ直接販売を開始することで状況は大きく変わりました 。
現在、 Pergamino は Cauca 県 、 Huila 県 、 Narino 県の 600 名を超える小規模農家と活動をしており 、 その影響力は日に日に拡大し続けています 。
Pergamino は生産者に対し 、 コーヒーの品質の評価とトレーニングを行い 、 長年関係性を構築してきました 。
また 、 生産者に対する透明性に注力しており 、 Pergaminoが受け取る利ざやは常に明確であり 、 品質により追加された付加価値はプレミアムとして 、 直
接生産者へ還元しています 。
Cauca県においては新たなプロジェクトにも着手しており 、 SanAntonio の Pillimue 一家に資金援助し 、 小さな倉庫とカッピングラボラトリを建設しまし
た 。
それらの施設は 、 市場へのアクセス拡大と 、 生産者が直接コーヒーを管理できるようにすることを目的として建設されました 。
物流 、 調達拠点としての役割を果たすのみならず 、 カップクオリティのフィードバックを 150 以上の生産者家庭に提供しており 、 高品質なものはスペシ
ャルティコーヒーとして値決めすることが可能になるため 、 生産者がより良い価格でコーヒーを販売することが可能となっています 。
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生産国:コロンビア
生産地域:アンティオキア 県 サンタ・バルバラ 市
生産者:エチャバリア 一家
品種:コロンビア種
産処理方法:フリーウォッシュド(Fully Washed)
標高;1,850m
栽培面積:260ha
【コロンビアのコーヒー】
コロンビアコーヒーは、酸がずっしりと重く チョコレートフレーバーの強いものから、甘くてフルーティーなものまで フレーバ
ーの幅が非常に広いです。
地域をまたいで幅広いフレーバーが存在します。
コロンビアにとって、コーヒーは総輸出額の約1割を占める重要な農産物。
農業分野就労者の約3割がコーヒー栽培に携わり、その栽培面積位は330万haに及びます。
はじめて コーヒーの木が植えられたのは1732年ごろのこと。
その後、栽培は国全体に広がり、1927年には、コーヒーの生産から流通までを管理する「コロンビアコーヒー生産者連合(FNC)」
が設立されました。
この連合会は、コーヒー生産において異色の存在でした。
輸出やコーヒーの宣伝に携わる団体は他国にもありますが、FNCほど巨大で複雑な組織はほとんど存在しません。
生産者の利益を守ることを目的としたNGOで、輸出コーヒーにかかる特別税によって現在も運営されています。
コロンビアは世界でも最大級のコーヒー生産国なので、FNCの資金は潤沢で、巨大で官僚的な組織となるに至りました。
この官僚化は、現在50万人ものコーヒー生産者にとって避けられないことです。
コロンビアのコーヒー農家は、ほとんとが小規模です。
生産者はFNCに加盟し、派遣される農業アドバイザーのもと、品質にこだわったコーヒー豆を栽培しています。
FNCは、研究に基づいた苗木や肥料の提供、農薬の管理、栽培に関する講座なども行い、生産者を全面的にサポートします。
輸出される生豆の最終チェックも含め、一貫した管理を行っています。
スペシャルティーコーヒーへの取り組みも積極的で、毎年国内品評会を開催。
生産者とバイヤーのパイプライン役として大きな役割を担っています。
コロンビアコーヒー促進のため、FNCは【スプレモ】と【エキセルソ】という等級を作りました。
これらは豆のサイズのみを示していて、品質には関係がありません。
残念ながらこの等級分けではトレーサビリティーが低くなってしまいます。
この方法で市場に出る豆は、機会でふるいにかけてサイズ分けを行う前に、多くの農家から集めた豆を混ぜてしまうからです。
本質的には、ごく一般的なコーヒーなので、名前を分けて品質の保証になりません。
スペシャルティーコーヒーを扱う部門では高いトレーサビリティーを維持しようと努めているので、サイズで分けられた豆では難しいところがあります。